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かなしみは明るさゆゑにきたりけり一本の樹の翳らひにけり 今日はちょっと・・・否、かなり真面目に辛い「短歌」に関わる話。。。 短歌月刊誌・「角川短歌・7月号」と「歌壇・7月号」をやっと今日近くの書店から受け取ってきた。 毎月購読と言う形で私のマンションのすぐ近くにある「すずや書店」で、私が取りに行くまできちんと預かっててくれる。(当然っか!) 「歌壇」は多分毎月15日頃入荷し、「短歌」は25日頃に入荷してるはずだが、すぐ傍!って言う割には中々取りに行かなくて、いつもこの頃に遅れて手にしている。 先ず、ページを捲る要もなく、二冊の表紙から「追悼・前登志夫・・・・・」と言う文字が目に入った。 ああ〜ついに追悼号か!と思いながらパラパラっと捲りながら歩いて来た。 と、言うのは前登志夫先生が亡くなられたのは4月5日。約2ヶ月経ってからの「追悼集」だったから。 最近、著名な歌人が次々に亡くなられ、歌壇はまさに危機迫るものを、こんな私でも感じている。 そんな矢先の「追悼号」・・・・・・ 「これは読まなくっちゃ!」と重く重く受け止めながら二冊の本をしっかり握りしめて帰って来た。 さて。 そのすべてを読みきった訳ではないけれど、「命あるものはいつか尽きる」のだと言う事実を今まさにここに突きつけられたような、何とも悲しい読後感を味わっている。 先ず。 「歌壇・7月号」から。 表紙を開くといつもの「セピア 写真館」にはモノクロ写真の中に「前登志夫」を囲む一枚があり、「結社・ヤママユ(前登志夫主催)の小谷陽子」が師に語りかけるような書き出しで追悼の言葉をを列ねている。 それは「歌壇」の2,007年1月から亡くなる2,008年4月までの間(全16回)「野生の声」と題する各10首ずつの巻頭を飾って来た前先生にふさわしい追悼号の皮切りであるかのようなページであった。 改めて今年の「歌壇」4月号の作品を読み返していると、恐らく最後であろうことを予感しておられたのではないかと思える10首が痛ましくてたまらない。 もの食むをゆるされたれど何ひとつ食いたきものの無き身となりぬ 寝返りをうつ底力まだあれや国のまほろば霜柱満つ われはいま静かなる沼きさらぎの星のひかりを吉野へひきて 歌壇4月号・野生の声16・「春のえにし」より 死の寸前、前登志夫はみずからを「沼」と化すことによって生への執念を断ち切ったのではないか。 「沼」とは底知れぬ深さと暗さを連想させる。しかし水面は恐ろしいくらい穏やかである。 そこには二月の星が降るように煌いていたに違いない。 生涯愛し、こもり続けた「吉野の山」に引き寄せた星の、そのひかりに包まれて眠るように逝ったのであろうか。 病に臥しながら最後の最後まで力を振り絞って詠んだ歌は、今後新たな歌集として出版されよう。 これこそ「前登志夫の底力」なのかも知れない。 そんな思いで読む二冊の月刊誌。 だが、私はここに「前登志夫論」を書き綴るつもりはない。不勉強の私が何を書いたところでお笑いぐさになりかねないのだから。 私には私しか知らない前先生との「思い出」があるのだ。随分古い話でいささか恐縮だが・・・(多分16年くらい前) 「宮崎県・綾町の照葉樹林を護る会(だったと思う)」のシンポジュームで、講師として「前登志夫・馬場あき子」の両氏が招かれた際の話。 その機会に宮崎の「現代短歌・南の会」でもお二人をおもてなしすることになって、楽しい一夜を過ごしたのであった。 その翌日の話。 当時私は自営業を営んでいて、他の会員の誰よりも時間が自由だったことから、前先生がお帰りになる飛行機の出発の時間まで、「宮崎の案内役」を仰せつかった。 朝、9時半にご宿泊先の「宮崎観光ホテル」にお迎えに行って、飛行機の時間までの午後3時くらいまで私の運転する車で前先生のご希望される場所へと案内したのだった。 その頃私は「歌人・大西民子」に夢中で大西以外の歌人には殆ど興味を示さなかった頃で、終始大西さんの話をし続けた。 嫌な顔もされず、私の話に耳を傾けて下さった前先生。 「あなたほど大西民子を熱く語る人に会ったことがない。大西民子と言う歌人は幸せな歌人だねえ〜」などと言って相槌を打って下さった。 また、「私は大西民子を読んだことがないんだ」と言われる前先生に、身分もわきまえず「そうなんですかあ〜?絶対読んで下さいよぉ〜」なんて発言をしたことを後々穴があったら入りたいくらい、激しく後悔もしたのだった。 しかし、あのとき前先生は本気で私の大西論に耳を傾けて下さった証に、数ヶ月後一枚の葉書を書いて下さって、「実は今年の五月、詩歌文学館賞の授賞式で大西民子さんにお会いし(北上市二泊)あなたの熱烈な心情をお話しました」云々・・・が届いたのである。 私は天にも昇るような喜びで、またまた身分をわきまえることを忘れ、前先生のご自宅に電話を掛けてしまった。 そのとき、「あれから帰ってきて『大西民子』を読んだよ。確かにいいねえ〜。あなたの言う通りだったよ」と言って下さったのです。 そして「今度大西民子論を『角川・短歌』に書くからね」とまで言って下さったことなども大きなきっかけになり、私はその頃から前先生の歌集を読み始めたのだった。 その後の「角川・短歌」に前先生はとても長い長い「大西民子論」を執筆しておられた。 その時の私の喜びようと言ったら何者にも替えられないほどであったのを今もはっきり覚えている。 前登志夫先生は名も無い、歌人の卵にもなり切れなかった私のような者の話に、しっかり、確かに耳を傾けていて下さったのだ。 そして、宮崎をご案内したお礼にと言って送って下さった、当時出版されて間もない著書・「吉野風日抄」は今も私の本棚に大切に仕舞ってある。 「萩に照る月の出おそしあくがるる晩年にこそ神隠し来(こ)め」 大切な葉書の文字が滲んでしまっていた。。。 また、「歌壇・7月号」の追悼詠の巻頭を飾っている「岡野弘彦」の20首「挽歌 花醍醐」の中の一首に私は前先生を何故か身近に感じてしまった。 死者 生者 分かずつどへる花櫓(はなやぐら)。うたげの酒に酔ひ痴れて候 確かに前先生はお酒が大好きな方であった。と、いかにも知ったかぶりをしてるようだけど、一度しか直に会ってお話してない私でもそうと確信出来るほどの飲みっぷりを披露してくれたのだ。 あのときの先生は実においしそうにお酒を飲んでおられたのだった。 そしてそれは「追悼」として多くの歌人たちが生前の前先生について語る中に殆どその記述があることからも分かる。 「岡野弘彦」のこの一首、まさに前先生が今もおいしい酒に酔い痴れているようで、とても安堵してしまったのである。 「前登志夫の代表作」としてこのリンク先よりお借りしました。 かなしみは明るさゆゑにきたりけり一本の樹の翳らひにけり (『子午線の繭』昭和39) 地下鉄の赤き電車は露出して東京の眠りしたしかりけり (『子午線の繭』昭和39) 夕闇にまぎれて村に近づけば盗賊のごとくわれは華やぐ (『子午線の繭』昭和39) 暗道(くらみち)のわれの歩みにまつはれる蛍ありわれはいかなる河か (『子午線の繭』昭和39) さくら咲くその花影の水に研ぐ夢やはらかし朝(あした)の斧は (『霊異記』昭和47) 狂ふべきときに狂はず過ぎたりとふりかへりざま夏花揺るる (『霊異記』昭和47) 杉山に朝日差しそめ蝉のこゑかなしみの量(かさ)を湧き出づるなり (『霊異記』昭和47) 三人子(みたりご)はときのま黙し山畑に地蔵となりて並びゐるかも (『縄文記』昭和52) 雲かかる遠山畑と人のいふさびしき額(ぬか)に花の種子播く (『鳥獣蟲魚』平成4) 夜となりて雨降る山かくらやみに脚を伸ばせり川となるまで (『青童子』平成9) |
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| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
さよちん、懐かしい先生との思い出は、何物にも代えがたいものなのでしょうね。そんな素晴らしい思い出のある先生がお亡くなりになった、とはさぞかし残念なことでしょう。 |
なおさん 2008/06/29 22:10 |
なおさん、早速来てくれてありがとう。さっきから裏方に入って記事の修正してたの。前先生が亡くなっちゃったの。歌壇4月号の10首を読んだとき、ああ〜前先生は死んじゃうのかなあ〜って思ったことがあったの。 |
さよちんよりなおさんへ 2008/06/29 23:03 |
話の上手なさよちんさんだけに、先生も聞き惚れたのでしょう。 |
風の旅人 2008/06/29 23:36 |
さよちん♪ |
ソナチネ 2008/06/29 23:43 |
さよちゃん、素晴らしい追悼文ですね。 |
季実花 2008/06/29 23:52 |
さよちん |
S子 2008/06/30 00:03 |
さよちん.又オッハようだね 一通り読ませて貰ったけど正直短歌の方は良く分らないれど 宮崎での前登志夫先生に言った「大西民子」を絶対読んでくださいよと言ったさよちんの勇気と言うか怖い物知らずと言おうか 返せばそれ程「大西民子」を敬愛してたんだね それに前先生も人としてもご立派な方ですね、名も無い歌人の話を真剣に聞いて下さって 後日談が又凄い事に成ったじゃないの「角川短歌」の話にまで きつと其の時のさよちんの熱意が前先生にも伝わったんだと思う いい仕事したね |
華.クラゲ 2008/06/30 00:44 |
暗くなりそうな話もさよちんの情熱に救われます。 |
nore 2008/06/30 06:22 |
昨夜はなおさんにコメント書いた後、「喪」に服してた。('-'*)フフ・・ |
さよちんより風さんへ 2008/06/30 10:39 |
昨日はママと一緒で良かったね!また西本知実さんの指揮コンサートだったんだね!私は遠い遠いところまで免許証更新行ってきて疲れた。 |
さよちんよりソナッチへ 2008/06/30 10:45 |
季実花ちゃん、おっはよぉ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!! |
さよちんより季実花ちゃんへ 2008/06/30 10:52 |
S子ちゃん、おっはよお〜!!そうだよねえ〜前さんはあれだけの方だから全国何処にも講演してたと思うから全国に前先生とお話した人はどっさり居るだろうねえ〜。私も写真いっぱい撮ってるんだよ。でもそれまではアップしなかったけど・・・これは私の大切なものとして取っておく。 |
さよちんよりS子ちゃんへ 2008/06/30 11:01 |
クラゲちゃん、おっはよ!昨日無事に免許証更新してきたよ。 |
さよちんよりクラゲちゃんへ 2008/06/30 11:08 |
noreさん、今雨降ってないよ。今日はウォーキングしないの? |
さよちんよりnoreさんへ 2008/06/30 11:11 |
さよちゃ〜ん今日は休みなの〜? |
木の葉 2008/06/30 11:35 |
うん!休みだよぉ〜O(≧▽≦)O ワーイ♪今から大掃除したい・・・って言いながら一日が終わっちゃうかも。(⌒▽⌒)アハハ! |
さよちんよりこのちゃんへ 2008/06/30 11:41 |
さよちゃん(`□´)コラッ! |
木の葉 2008/06/30 12:00 |
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さよちんよりこのちゃんへ 2008/06/30 12:03 |
天気て意地悪だね。 |
nore 2008/06/30 18:41 |
さよちん、こんばんわ 先ほどはどうもです さよちん、若いねぇ 若いわぁ 声。が 嘘を付いてたので謝らなきゃ 実はさよちんのお姉さんのbPとbQとの間に「私」でした ごめんなさい 大して変わらないから ま。いいか オマケきょぅの長崎は真夏のような青空でしたよ 明日も同じ様な晴天だそうです、 でわ |
華.クラゲ 2008/06/30 18:55 |
noreさん、今日は雨降らなかったよ。こっちは朝も降ってなかったし。 |
さよちんよりnoreさんへ 2008/06/30 18:57 |
こら!バラすな!(〃^∇^)o_彡☆あははははっ!!! |
さよちんよりクラゲちゃんへ 2008/06/30 19:02 |
さよちんの大西民子さんに対する真摯な思いが伝わって良かったね? |
愛ちゃん 2008/06/30 20:51 |
愛ちゃんこんばんわ!コメントありがとうm(._.*)mペコッ |
さよちんより愛ちゃんへ 2008/06/30 21:13 |
>前先生は何百年も生きてるわ。だって絶対誰も忘れないと思うから。。。 |
カンツォーネ 2008/06/30 21:35 |
どうもありがとう。そうです!前先生は凄い方なんです。 |
さよちんよりカンツォーネさんへ 2008/06/30 21:45 |
素敵な思い出ですね〜さよちんさんってスゴイ! |
みいママ 2008/06/30 22:25 |
凄い!って、凄いのは前先生でしょう。。。 |
さよちんよりみいママちゃんへ 2008/06/30 22:34 |
こんばんは。 |
のろばあさん 2008/06/30 23:13 |
いい人は旅立たれた後に、見送った人にいい |
海のはなし 2008/06/30 23:22 |
さよちんのチチンプイプイのおかげで、散歩が出来たよ。 |
nore 2008/07/01 06:57 |
のろさん、おっはよ!タッチの差で昨夜はパソコン切ったような気がする。ごめんねえ〜。海さんもその後に来てくれてるんやわあ〜。 |
さよちんよりのろさんへ 2008/07/01 07:49 |
いい人は旅立たれた後に、見送った人にいい |
さよちんより海さんへ 2008/07/01 07:58 |
曇ってるけど、歩けたんだあ〜。良かったね! |
さよちんよりnoreさんへ 2008/07/01 08:01 |
素晴らしい先生とのお別れは、さぞかしお辛かったことでしょうね。 |
さよちんさんへ 2008/07/01 09:27 |
さよちんさんへ ってHNだったので誰かしら?と思っちゃいました。 |
さよちんより夢子さんへ 2008/07/01 19:34 |
本当はこちらに最初のご挨拶をコメントすべきでしたのに、昨日さかのぼりすぎてしまいました。植物の名前が気になるので・・・会員200人の結社とは凄いです。私はたった28人のミニ結社を主宰しています。 |
matsubara URL 2008/07/06 09:01 |
おはようございます。何が縁でお知り合いになるか分かりませんよねえ〜。私もお陰さまでしたぁ〜。これをご縁に今後もよろしくお願い致します。それから・・・ |
さよちんよりmatsubaraさんへ 2008/07/06 09:28 |
しかも一回の歌会で出詠作品は5首前後、と言う決まりですが、私は厚かましいから10首出しちゃいます。《《《《♪♪(*´▽`*)ノ゛うふふ〜 |
さよちんよりmatsubaraさんへ2 2008/07/06 09:29 |
matsubaraさんは19年に「つきみそう」と言う歌集を出版されたんですか?じゃあ、出版されたばかりですねえ〜。 |
さよちんよりmatsubaraさんへ3 2008/07/06 09:43 |
長いお返事いただき恐縮です。 |
matsubara URL 2008/07/06 21:50 |
こんばんわ。今日は間違いコメントだらけで、もうどうしようかと思いました。自己嫌悪しきりでした。本当に次から次と申しわけなかったです。 |
さよちんよりmatsubaraさんへ 2008/07/06 22:17 |
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